アメたろうの着道楽

アメたろうの着道楽

デニムの色落ちやレザーのエイジング(経年変化)などについて。

イギリス旅行 Part2 ~ノーザンプトン 革靴ファクトリーショップ編~

はじめに ~今回もイギリス旅行です~

今回もイギリス旅行編をお届けします。第2回です。

 

1.イギリス旅行 Part1 ~ロンドン 最高級革靴店編~

2.イギリス旅行 Part2 ~ノーザンプトン 革靴ファクトリーショップ編~

3.イギリス旅行 Part3 ~サヴィルロウ 紳士服編~

4.イギリス旅行 Part4 ~ロンドン 紳士帽とカジュアル服&場所特定に困った聖地巡礼編~

 

↓第1回はこちら

 

さて。革靴もどうせ趣味なら良いものを…ということで、超高級紳士靴。

高くて良いもの、安くてもう~んというもの、国産デニムにもありますよね。

 

2023年7月、当時は1ポンド(£1)=180円と歴史的な円安でしたが、靴工場まで行けば、B級品が安く買えるらしい!ということで、イギリスに行ってきました!

販売価格もできる限りご紹介できればと思っています。

 

靴工場のある街というのは、ノーザンプトンです。

イギリス中央部、ロンドンの北東にあります。

 

ノーザンプトンへの行き方

まず、ロンドンのユーストン駅から鉄道に乗ります。

チケットの買い方は日々変化するため、地球の歩き方を読んでください。

 

券売機はこんな感じ。

入口に改札はなく、係員がチケットのチェックに来ました。

 

チケット。41.70ポンド=7,567円。

復路はオフピークタイムなので、£18.80=3,411円で済みました。

早めに買うとお安く購入できるので、往路は朝早くから事前予約、復路は当日購入でも良いかなと思います。

 

電光掲示板。どの電車に乗るかはGoogleマップで調べましょう。

 

鉄道はこんな感じで、日本の特急列車のような雰囲気です。

 

 

車窓は、緑の畑や黄色の畑。どちらも小麦類でしょうか。

刈り取られて芝だけになっていて、イギリスらしくて良い景色でした。

 

車内に到着駅が掲示されるので、初めて乗る方も安心です。

 

ということで、電車は定刻通りに8:25にNorthampton駅に到着。

ノーザンプトンの革靴ファクトリーショップ

ノーザンプトンには、少なくとも6つの最高級革靴を作るファクトリーショップがあります。

 

・ジョンロブ(John Lobb)

エドワードグリーン(Edward Green)

・チャーチ(Church’s)

クロケット&ジョーンズ(Crockett & Jones)

・トリッカーズ(Tricker’s

・ドクターマーチン(Dr. Martens)

 

そのうち、お目当ての4店舗に行ってきました。

Church's Factory Shop(チャーチ ファクトリーショップ)

まず、駅から一番近いチャーチから。

正面玄関はオフィスになっています。

 

壁に書いてあるとおり、正面を見て左側にファクトリーショップがあります。

 

写真中央のファクトリーショップの入口。

 

昔ながらのレンガ作りの工場ですね。

 

扉が開いていて工場内が少し見えましたが、近代的な工場のような内装でプラスチック製の木型が並んでいたり、吊り込みか何かのトントンと木槌を叩く音がしました。

 

9:00開店です。

 

値段は一足ずつ違う様子でした。

 

フルブローグの靴を3足試着させてもらいました。

どれも割とB級品らしい理由があるものが多かった印象です。

 

 

どれも幅や踵の収まりが一長一短ですが、500ポンドくらいの靴に決めたものの、お会計直前にバートンを発見。

履いてみるとデザイン的にこれ一択だなと思ったが、金額がライニングなしで875ポンドでした。

ライニングありでロンドン市内で買うと940ポンドぐらいとのこと。

 

日本で17.5万円ぐらいで買えるので、関税を考えると全くお得感がなく…たくさん試着させてもらったので申し訳なかったですが、ライニングの有無で長持ち具合も変わってくるだろうし、思い出作りのために無理に買う必要はないなと思って謝りながら撤収しました。

 

Tricker's Factory Shop(トリッカーズ ファクトリーショップ)

トリッカーズは古いレンガ製の長屋みたいな建物に工房がありました。

中は見えないが、ヒップな音楽とトントンと木槌を叩く音がしました。

 

ファクトリーショップは少し離れていて、少し歩きます。

 

今日はお休みのようでしたが、親切にもオフィス側の店舗に通してくれました。

その際に工場内を通って歩かせてくれ、革の匂いや山積みの木型、明るい職人さんたちが!!

見ていてウキウキしました。

 

店内の様子。撮影OKの許可はきちんと頂いています。

特にどこがB級品になっているのか分からないような素晴らしいラインナップでした。

また、ソール違いもリクエストすれば、奥から持ってきてくれます。

 

価格表はこちら!

靴は320ポンド前後と日本の半額ぐらいで売られていて、金額的には非常に魅力的ですが、どうしても靴箱を持てるだけの物理的に買える限界があります。

 

チャーチの方が…グリーンの方が…と煩悩が邪魔をして。ファクトリーショップらしいお得感に溢れた価格だしキープしたい気もしましたが、一番欲しいものじゃないので泣く泣くパスしました。

お店を出たら、ヒップな音楽は明るいディスコに変わっていて、社員さんや職人さんの笑い声もするし、陽気なファクトリーでトリッカーズが大好きになりました。

 

Edward Green Factory Shop(エドワード・グリーン ファクトリーショップ)

次に訪れたのは、トリッカーズから徒歩でエドワード・グリーンへ。

工場の奥にある売り場の写真撮影は禁止です。

 

 

展示されている在庫量は最も豊富で、定番から見たこともないようなモデルの靴がびっしりと並んでいて、靴は全てが約500〜600ポンドと破格。

本命中の本命だったので、少しでも気になった靴は全て足を通しました。

 

そして、購入したのがこちら。

 

イカつ過ぎる・・・。

 

 

ここからは、日記のような買い物ブログにお付き合いいただきます。

 

世界一の靴の街。ここでもう一生分の靴を買ってやろうと目論みました。

まず、スワンネックが特徴の大定番・黒のチェルシーは、絶対に欲しいと思いました。

 

チェルシーはサイズ展開がたくさんあったので、これでサイズ7H-長さ8-ワイズEが一番合うと判断。

チェルシーは同じサイズで二足あり、一足はシュータンの固定縫い忘れで、ジャストフィットサイズで履く時にシュータンが靴下に引き摺られて奥に押し込まれてしまうので、非常に履きにくかったもの。

もう一足の傷もの…といってもまず分からないような程度の方を購入しました。

 

靴箱には、Factory Shopのシールが貼られています。

 

ストレートチップにブローグが入ったバークレーも気になってましたが、在庫なし。

 

次に、フルブローグのものを探してみました。

明るい色や秋っぽい茶色のものを見ていたが、ワイズが合わなくて断念。

グレーのインバーネスがめちゃくちゃ格好良い色で、一目惚れしたので購入。

 

ただ、このE82ラストは、チェルシーのE202ラストより更にワイズが狭いかなりスタイリッシュな型なので、手放すかもしれません…

 

これだけ箱も格好良いです。

 

ジーンズにも合わせやすいドーバーも買うことに。

大変手間がかかっているハンドゾーン=ハンドステッチが入ったモデルは少しお高めの価格設定。

 

色々試し履きをして、結局はこの三着購入。

どれも、表面に擦り傷があるのがファクトリーストアのB品になった理由らしいです。

例えば、ドーヴァーだとこんな感じ。


てっきりステッチに飛びがあったり、ブローグが欠けているんだと思っていたので、これだけでここまで安くなるのには驚きました。

使えばどうせ傷が入ると思うので、自分としては全く問題ないですが、確かに新品で買ったら傷ありだったら交換してもらうでしょうね。

 

ただ、日本で新品を買えば1足25万円するので、こんなに安くなるのは訳が分からないです。

 

包んでくれているうちにバーゲンセールの棚を見つけました。

セールで£250〜£300ともはやスニーカー並の価格、この価格でこんなに足にフィットする革靴は買えません。

派手なものやサイズが合わないものばかりでしたが、一着だけ良いのがあって、勢いで買ってしまいました。

 

安くなっていた理由は、6年前のモデルで型落ちなのでセールになっているとのこと。

つまり、傷ものですらありません。

 

合計で四着。革靴ビギナーにはありがたい限りです。

安いとはいえ、合計1,875.00ポンド=340,222円もしました。

 

工場の様子はあまり見られませんでしたが、検品の様子は見られて、普通に淡々と作業をしていました。

トリッカーズのようなワイワイ系とはちょっと違う雰囲気、優等生のエドワード・グリーンらしい感じがしました。

 

 

…と、これで終わりません。

何とファクトリーショップには、シューツリーが売られていないんです。

 

そのため、ジャーミンストリートのエドワードグリーンでシューツリーを購入しました。

 

シューツリーは、定価105ポンド。

 

4足全部同じシューツリーとのことなので、4つも買わなくていいだろうと思いませんか?

店員さんに聞いてみました。

 

私「履かない時もそれぞれ一足に一つずつのシューツリーがないと駄目なんですか?」

店員さん「Yes」

私「・・・」

 

4足分購入しました、、

シューツリーだけで、合計420ポンド=76,210円。

 

一生に一度の買い物レベルにお高い。というか、靴がもう一足買えるよ、、

 

John Lobb Factory Shop(ジョンロブ ファクトリーショップ)

エドワード・グリーンがタクシーを呼んでくれて、グリーンからジョンロブまで走らせる。

何と贅沢な移動でしょうか。タクシー代は、6.70ポンド=1,216円でした。

 

Googleマップを頼りに行くと倉庫のようなところに到着します。

 

看板にしたがって少し歩くと、こういうファクトリーショップに到着します。

先ほどまでと異なり、厳重な警備体制です。

 

ジョンロブは売り場の写真撮影禁止。

 

ウィリアムは約700ポンドで、紐靴は650ポンドぐらいでした。

展示されている在庫量も少なめで、在庫確認をしてもらいましたが、マイサイズのウィリアム2は在庫なし。

 

ここからバスに乗って駅まで帰るバス代は約2ポンド=336円でした。

 

 

ということで、戦利品を持って、ロンドンに帰りました。

サイズ選び失敗

いかがだったでしょうか。ノーザンプトン編。

 

実は、エドワード・グリーンで致命的なミスを犯しています。

私はワイズEEがジャストだったようで、後に全ての靴が絶妙に小さいという悩みを抱えます。

これ、全部です。

 

そして、日本でEEワイズを取り扱っている店なんてないんですよ、、

あっても定価ではとても買えません。

 

そのため、最近はストレッチャーで一生懸命、革を伸ばしております。

それでも上質な革過ぎてすぐに戻るんですよね。

 

失敗した原因は、時短体による足のむくみや高級靴ならではの革が足に吸い付く(初めて経験しました)ことで、かなりタイトめに感じてしまうという。

E82ラスト

 

最初はこういうもんだと無理をしていたら、しばらく足が痛くて病院に通うことになりました。

締めつけ感が強いのはまだしも、骨が当たっている状態では絶対に無理しちゃ駄目です。

E202ラスト

さいごに

いかがだったでしょうか。ノーザンプトン編。

 

買ったのにサイズが合わないなんて…一生分の靴を買えませんでした。

よい子は絶対にマネしちゃダメだよ!(金銭感覚も狂うしね、、)

 

また靴を買わなきゃ…ということで、リサーチ再開。

そこから、どんどん革靴の魅力にハマってしまいました。

 

ただ、悲しいかな、財力はありません。

イタリア靴は似合わなさそう、フランス靴は高い…などと買わない理由を探しながら調べているうち、「ドイツのハインリッヒ・ディンケラッカーというブランドのフルブローグシューズが、お値段控えめな割にゴツくて格好良い!」と出逢ってしまいました。

今は東欧靴のコスパの良さに惹かれています。

 

ということで、ゴールデンウィークに靴を買いにヨーロッパを再訪することにしました~!!パチパチ~!

というオチでいかがでしょうか。