アメたろうの着道楽

アメたろうの着道楽

デニムの色落ちやレザーのエイジング(経年変化)などについて。

イギリス旅行 Part1 ~ロンドン 最高級革靴店編~

はじめに ~アメカジじゃないの?~

ご無沙汰しています。

 

最近はアメカジより紳士服・紳士靴に夢中になっています。

きっかけは、礼服をセミオーダーで作ったこと。

アメカジにはないジャストフィットにやられてしまいました。

 

また、革靴もどうせ趣味なら良いものを…ということで、超高級紳士靴。

靴の本場は、イギリスとイタリアですが、保守的なイギリス靴に興味を持ちました。

ただ、レザー製品ですし、工芸品のようなものなのでお高いんですよね。

そんな中で、靴工場まで行けば、B級品が安く買えるらしい!ということで、イギリスに行ってきました!

2023年7月、当時は1ポンド(£1)=180円と歴史的な円安でした。今もですが…。

 

 

当時は、ブログにアップすることは考えていませんでした。では、今になってなぜアップロードするのか。

…というのは、今年のゴールデンウィークにヨーロッパ旅行に行ってきます。

東欧も紳士靴のメッカになっていますが、ビスポークばかりなので何せ情報が少ない!

10年前のブログも大変参考になるぐらいのレベルなので、誰かが後進の旅行者に向けた記事を書く必要があるだろう…ということで、僭越ながら私が書こうかなと思っています。

 

そのため、今回は比較的情報の多いイギリスですが、あくまで旅行者向けの記事なので、いつもとは少し毛色を変えて、解説少なめで淡々と写真を載せようと思っていたのですが、意外と大ボリュームになりました。

旅行写真なので手ブレ等もご容赦ください。

あと、写真枚数も多いので、顔も雑に切り抜いています!笑

 

 

全4回でご紹介します。

1.イギリス旅行 Part1 ~ロンドン 最高級革靴店編~

2.イギリス旅行 Part2 ~ノーザンプトン 革靴ファクトリーショップ編~

3.イギリス旅行 Part3 ~サヴィルロウ 紳士服編~

4.イギリス旅行 Part4 ~ロンドン 紳士帽とカジュアル服&場所特定に困った聖地巡礼編~

 

ということで、今回は第一回。

 

 

↓サンフランシスコのリーバイス本社旅行記もあります。

セント・ジェームスズの革靴店

まず、ロンドンの超高級革靴店といえば、St. James's周辺に集まっています。

セント・ジェームスの方が読みやすいじゃん!」と思うのですが、Google Map曰く、ジェームスズだそうです。

ちなみに、世界一の仕立てスーツ屋さん街のサヴィルロウから徒歩圏内。

 

世界一ドレスコードに厳しいThe Ritz London(リッツホテル ロンドン)があるなど、世界を代表する紳士の街です。

ホテル内部の写真は、おまけとしてさいごに掲載します。

John Lobb(ジョンロブ ロンドン)

まず、King of Bispokeことジョンロブ・ロンドンから。

英国どころか、世界最高峰の靴屋さんなので、最初にご紹介します。

こちらは、メインのJermyn St(ジャーミン・ストリート)と交差するSt. James's St(セントジェームスズ・ストリート)という別の通りに面しています。

隣に世界最古の帽子店がありますが、そちらは第3回でたっぷりご紹介します。

 

パリのエルメス傘下のジョンロブと区別するため、便宜的にロンドンと呼んでいます。

パリは既成靴、こちらはビスポークのみの取り扱いです。

 

この日のショーウィンドウは、夏用のパンチ穴がたくさん開いたもの。

デザイン性も抜群で季節感があって素晴らしいですが、穴開きは日本で履いている人は見たことがありません。

 

ギリーシューズとローファー、ケアグッズたち

 

恐る恐る店内にお邪魔しました。

 

奥に映っている方が、気さくに「見てって!」とのこと。

 

店内の戸棚にはサンプルがたくさん並んでいます。

 

ここに展示されている靴を参考にオーダーする人も多いんだとか。

 

形は世界の標準に近い王道の英国紳士靴。

やや攻めたシルエットのものもあります。

 

貴族の乗馬用?のボタン留めブーツ

 

ヒールのついた恐らく女性用のもの

 

歴史的な靴のコーナーもありました。

 

White'sやWescoなどアメカジブーツ以外を知らなかった私には驚きの世界でした。

超絶格好良くて、50万円以上は当たり前と超絶お高い世界です。

サマーセール対象商品があるかなんて聞いちゃ駄目です。世界一を知れて良かった。

 

カタログもいただいてきましたが、よほど古いのか糊が取れていました。

Shoe Makerではなく、Boots Makerなのも、この辺りも歴史的な経緯がありそうな気がます。

 

中も冊子ではなく紙資料がどっさり入っていました。

ファンは欲しいんじゃないでしょうか。

 

John Lobb(ジョンロブ ジャーミンストリート店)

ジョンロブの既成靴販売はこちら。

Jermyn St沿いに面するお店を紹介します。

まず、ややこしいので、ジョンロブから片付けておきます。

 

ジョンロブ・パリの店舗になっている…という認識ですが、あっているのかは不明。

店内の写真がありませんが、確かノーザンプトン製の靴が売っていたはずです。

 

Edward Green(エドワード・グリーン

次に、エドワード・グリーンです。

ジョンロブと人気を二分する名店で、ロンドンの本店にあたるお店です。

 

こちらの銅像も、店に訪れた際に見てほしいです。

そう、紳士服に革命を起こしたダンディの頂点に君臨するボーフランメル。

ボーフランメルの紹介を始めるとそれだけで記事が終わってしまうので割愛します。

 

当然ながら既成靴ですね。

店内にはもう制作されていない形のフルブローグシューズなども展示されていました。

 

この店舗ではシューツリーを購入しましたが、ノーザンプトンで靴も購入したので、詳細は第2回記事に譲ります。

少なくとも靴に関しては、サマーセールは行っていないと思います。

 

Crockett & Jones(クロケット&ジョーンズ)

お値段がぐっと下がってクロケットアンドジョーンズです。

ジャーミンストリート沿いに2店舗もあるようで、こちらは69 Jermyn Street店です。

 

サマーセール中のショーウィンドウをご覧ください。

 

概ね、£400(70,000~80,000円)ぐらいでしょうか。

これなら紳士靴のあまり興味のない人でも何とか手が届きます。

 

ブリグジット以降、免税措置がなくなってしまいましたが、お土産にいかがでしょうか?

 

B級品でもないし、どこのメーカーもデザインやワイズの展開が日本より豊富です。

 

Tricker's(トリッカーズ 本店)

英国王室チャールズ3世御用達を掲げるカントリーシューズの名店です。

ネット情報ですが、こちらが本店になるとのことでした。

 

こちらもサマーセール開催中。

ダブルソールだったり、アメカジとの相性も抜群です。

 

正直、並行輸入品を楽天で買うほうが安かったりします。

当たり前ですが、デザイン展開はこちらに軍配。エアジョーダンみたいな色使いの靴もありました。

 

The Ritz London(リッツホテル ロンドン)

おまけ…ということで、世界一ドレスコードに厳しいThe Ritz Londonです。

左奥の入口でドレスコードのチェックがあります。

 

こちらは大通りに面した通路側

 

エントランスは、豪華だけれどもシックで洗練されています。

 

お客さんも紳士淑女ばかりです。

 

その他エリアの革靴店

George Cleverley(ジョージ・クレバリー

最高級ラインのAnthony Cleverley(アンソニークレバリー)をはじめ、伝統的な英国紳士靴から更に攻めたシルエットの靴を展開するお店。

接客も最高で、高価で買えないが見たくて来たんだと伝えると、非常に喜んでいただけて、ご厚意で試着までさせてくれました。

靴自体も非常に格好良いのですが、英国で買っても30万円ぐらいします。

サマーセールもやっていません。

 

Gaziano Girling(ガジアーノ&ガーリング)

ネットでは、ガジガジとも呼ばれるガジアーノ&ガーリング。

こちらは朝早くに訪れたので、店内に入れず。

 

スーツを仕立てた帰りに立ち寄れる神立地ですね!笑

 

トルソーのスーツも格好良いです。

 

Church's London Regent St.(チャーチ)

トリッカーズと人気を二分するカントリーシューズの名門・チャーチ。

 

ロンドン市内に店舗数も多いですが、こちらは角地に建っている大きな店舗です。

 

シルエットはぽってりしていて最高ですが、名物であるポリッシュドバインダーカーフのエイジングがいまいちなので、アメカジファンとの親和性はいまいちかもしれません。

 

男性向けのショーウィンドウ

 

女性向けのショーウィンドウ

 

まだ開店前で中には入れませんでしたが、男性向け売り場かな。

恐らく、サマーセールはやっていません。

 

女性向けの売り場面積も広いです。

 

さいごに

いかがだったでしょうか。

今回はシューツリー以外購入しませんでしたが、次回、ノーザンプトンで爆買いしますので、乞うご期待ください。

 

ロンドンは、比較的多くの記事が見つかりますが、せっかくなので書いてみました。

参考にされた方は、是非ともコメントいただけると嬉しいです!!

 

また、旅程と営業時間の都合で訪問できなかった店舗も多いですが、全体的に言えるのは、グッドイヤーウェルト製法の靴ばかりだったということ。

ジョンロブでもノルウィージャンはウィーンのMから始まる某工房に依頼していたりしますから、ロンドンという大消費都市だけあって数が売れるので、生産性の高いものが作られているのでしょう。

シューメーカーについては、存続の危機に瀕している所も多いので、とにかくいい靴をたくさん作って、生き残って欲しいものです。

 

クレバリーを筆頭に、接客も超一流のお店が多いので、ぜひロンドンに行かれた際は、足を伸ばしてみてください。

 

 

第2回は、こちら!